2015年 11月 10日

1294 きのこ狩り総括

 2015年、8月からスタートさせたきのこ狩りは初冬きのこ終焉にいたりほぼ終了した。11月15日の狩猟解禁をもって事実上きのこ狩りは終わる。菌根菌きのこ、木材腐朽きのこのなかで生長が今も続行しているサルノコシカケ科きのこはまだ採集可能ながら、素人ハンターによる誤射事件が未だに横行していることもあって、休猟区以外は山行きは危なくて近寄れない。それでもきのこ狩りを強行する場合、赤いヤッケあるいは黄色のヤッケを身に着けることを勧める。まあ無理してきのこ狩りをやっても今年のきのこ不作年度に当たってしまい、さほどの収穫は期待できない。しかし、自分のきのこ狩りは獲物なきであるが、明日へのきのこ狩りのため目立った出で立ちで山に向かう。
 以下は8月からはじめた今年の自然遊悠学きのこたちのまとめを述べる。

 8月
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チチタケ

 自然遊悠学活動資金を担うのが、当地でチタケと呼ばれているチチタケだ。自分のきのこテリトリー栃木県北部、三依地区と塩原における3件の滑落事故があった。うち2件は死亡、残りは重症と毎年どこかで遭難事故があり、たった一つしかない命を山に捧げてしまう。それは上部写真のように、チタケ自生地の最適地が急斜面に発生することによる。きのこがあるといってむやみに崖に挑戦することは慎んでもらいたい。
 今年のチタケ、5年ぶりの豊作になった。そのおかげで生活資金調達に好結果を生んで、栃木県チタケ王国を維持するに至る。

 9月
 きのこ狩りといえば10月をイメージする人は多々いる。けれども実際多種きのこ出現シーズンは9月で、昔から「きのこはアオッパのうちにやる。」というきのこ狩り格言がある。それは現在でも生きていて、きのこ狩りを楽しむ絶好の機会が9月と断言してかまわない。三代きのこである、マイタケ、マツタケ、ホンシメジは9月が二発生する。

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マイタケ

 あらゆるきのこ菌のなかで、生長スピードは著しく遅い筆頭がマイタケだ。主にミズナラの古木にマイタケ菌一次菌糸がとりつかれてから数十年、初マイタケがミズナラ根元に発生する。以降、3年を目安に同じミズナラから定期的にマイタケは出る。それは2回目、3回目になるに従いマイタケ菌の生長は活発になり、マイタケ菌生長ピークにいたれは1株20キロに及ぶきのこが出るから、おもわず舞茸踊りでもやってしまう心境になるから、収穫の喜びはきのこ狩りにおける1番手に推挙できるきのこ狩りとなる。一度マイタケ発生ミズナラを見つければ。それから30年間はマイタケを連続してこの世に贈り出せる。であるから古来よりマイタケ発生ミズナラを他人には一切教えないというマイタケ鉄則を今もかたくなに守っている。マイタケ物語を語れば、一冊の本になる深奥があるのがマイタケといえる。
 今年のマイタケ、9月10日の集中豪雨に見舞われ発生は最悪だった。それでも遠山氏80キロ、自分も40キロを確保する。またおびただしいマイタケを流してしまい只今反省中。

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マツタケ

 500グラム2万円、庶民にとってマツタケご飯は夢のまた夢であるが、マツタケというきのこは「里不作山豊作」といわれているように、その年の天候にさほど影響は受けることなく、ある程度のきのこは生産してくれる。9月の集中豪雨、10月の少雨ときのこにとって不作年度にもかかわることなく、ある程度のマツタケは確保できた。マツタケ本数の例年並みとはいかなかったが。一本300グラムという大型マツタケを採集することが出来た。
 今年マツタケご飯を仕込んだ。久しぶりのマツタケご飯は。香りマツタケのたとえ道り、炊き込んだ際のマツタケ匂いが部屋中に漂い、きのこ茎の歯応えは他きのこたちが束になってもかなうことなく、一級品の味に感銘した。

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ホンシメジ

 きのこ味は天下一、それがホンシメジ。キシメジ科のシメジ群というより、全きのこのなかでピカイチといってもさしつかいない味を採集者に与えてくれる。昨年は全く生産してくれなかったが、新しいホンシメジシロ2箇所発見にいたり、例年並みとはいかなかったものの、ホンシメジ自生地を垣間見ることが出来た。とにかくホンシメジ味は他きのこ追従を全く許すことなく健在、きのこ王道位置を確保してくれた。

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シシタケ(コウタケ)

 きのこご飯に使うシシタケ炊き込みご飯は採集きのこを天日乾燥させて仕上げて使用する。みちのくでは精進料理に欠かせないきのことなる。さすればシシタケ特有の香りと味がご飯にしみこみ、たとえようもないシシタケご飯が出来上がる。マツタケご飯も立派であるが、シシタケご飯しか出せない味をきのこ料理人に披露してくれるから、シシタケ生産者を歓喜させてくれる。
 今年のシシタケ、不作に終わる。

初冬きのこ

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ナメコ

  10月の少雨がたたりナメコは不作だった。

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ムキタケ

 例年にない不作でシーズンは終了する。

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クリタケ

 今年は不作。

 雑きのこ

 雑きのこといえど、味が悪いということはない。9月から10月にかけて、コナラあるいはアカマツコナラ混生林にまとまって発生するから、一般きのこ狩りファンにとって親しみやすいきのこ群の存在を見逃すことなくきのこ狩りを実施したい。

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アカヤマドリ。
イグチ属きのこの仲間だ。栃木県ではさほど人気はないが、きのこ発生の少ない9月早々に発生するから重宝するきのこ。
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ヌメリササタケ
コナラ林あるいはブナ林に出る、ナメコ以上にぬめりが特徴のきのこ。
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マスタケ
針葉樹あるいは広葉樹その両者に発生するきのこ。発生間もないマスタケが手に入れば、きのこ鍋の出汁に使える。
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ショウゲンジ
きのこ澄まし汁に使用するきのこ。
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センボンシメジ
ホンシメジ同様、良質出汁が期待できるきのこ。ただし、きのこが痛みやすいのが難点。
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ハナイグチ
イグチの仲間、このきのこはかれこれ5年ぐらい不作続き、今年も不作に終わる。
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クリフウセンタケ
きのこ不作年ながら、コナラ林にある程度生産してくれたからありがたかった。
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ナラタケ
雑きのこのなかで、最有力きのこ。発生してから数日で痛んでしまう採集が難しいのが難点だ。

 まとめ

 楽しみにしていたきのこシーズ終了ゴングが鳴り、いささかさびしい気分となる。確かにきのこ狩りは終わったものの、来るきのこ狩りに向かって、新たなる秘策を秘めながら、未来きのこに夢を抱いている。来年こそきのこ豊作を願って、只今新規準備を考案中。

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きのこシーズンは終わったが。きのこ先達、遠山氏とのきのこ談義が楽しみだ。
 
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by yuuyuugaku-ueno | 2015-11-10 09:20 | きのこ自然誌


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